【格ゲーとプロvol.2】格ゲープロの強さについて考える「ときど」「ももち」編。スペシャリストとゼネラリスト!基本と応用は循環する!

STREETFIGHTER V

格ゲーはプレイヤーが一人の人間なこともあり、ほかのゲームに比べ、プレイヤーの思考、性格、その人そのものが表に出やすく、それをいろんなところで感じられるのも面白い。配信や攻略、言動を客観的に見て、このプロゲーマーはこういう理由で強いのではないか?を妄想と結果論から語る。もちろん「この要素しかない!」というものではなく、そういった傾向が強いのではないか?程度の私の感想。

ときど:スペシャリスト(主観的攻略)
ゲームは人の作ったもの。起こる未来が有限であるなら、当然現状もまた有限。有限なら一つずつ全て潰していけばいいという攻略は、誰もが行うシンプルなもの。ただ実際やるのはとてつもなく難しく、それをときど氏レベルで実践してるプロゲーマーは他にはいない。

東大出身だからというわけでは決してないけれど、受験勉強の旧:大学入試センター試験のようなイメージ。出題に範囲が決まっているのであれば、その範囲を全て潰せば解決する。もちろん範囲を端から端まで一つづつ全部潰すのは頭を使えないバカのすることで、そこをいかに効率よく潰せるか?というのがセンター試験での頭の良い人間だと思う。2次試験他とセンター試験の「頭の良さ」が全く異質であることはここでは省略する。範囲が決まっているのは優しいことで、有限というのは簡単なこと。

ただ実際に考えられるすべてをこなすのは容易ではない。ときど氏はゲーム内もそうだが、ゲーム以外の要素でもすべてをこなそうとしているように見受けられる。体調管理、メンタル面、モニタ、コントローラー含めデバイス等。考えられることはいくらでもある。とことん頭を使って「どうすれば強くなれるか?」の考えられるすべての試行錯誤を行う。

ときど氏のスト5キャラ選択は、そのシーズンで一般論で強いとされるキャラであることが多い。これは単純に強いキャラを選んでいるわけではなく、ゲーム全体のシステムも含めそのキャラの強い点を強く使うことを開発し、自らさらにキャラを強くしている。「強いキャラを使うこと」と「キャラを強く使う事」が循環し、より強くなる。そうして出来上がった「強キャラ」がアプデによって弱体化を喰らうところまでセットになってしまい、ときど氏が”キャラを殺す”風刺画まで書かれるほど(探したけど見つからず)。

かなり前のクリップだけど好き

ももち:ゼネラリスト(客観的攻略)
スペシャリストの対義語として、ゼネラリストという言葉がある。幅広い知識に精通した多角的な視点を持つ人。多角的な視界を持つ、具体的な方法の一つとして「多くの人と関わる」ことがある。人にはその人それぞれに違った考え方があり、関わることで自分の考え方に他人の考え方を吸収していく。強い芯を持った人間は、他の分野での考え方も自分の分野に活かせる。幅広い情報を効率よく吸収し、それを自分の力とできるのがゼネラリスト。

自らがゲーミングチームのオーナーでもあるため、他の分野含め色々な人間と関わることが多い。それはゲームという狭い枠組みを超える。どの業界でもトップの人間はプロである。ゲームという点だけでも、オン・オフ問わずイベントを開催し、コミュニティの形成や人材育成などを行っている。

対戦ゲームにおいて、他人の対戦を見ることは「キャラ対策」である。そのキャラのやっている事、可能性を認識して、各キャラに自分、自分のキャラならどう動くかを考える。1VS1の対戦を見ることで、自分を主体とした2つの1VS1を作りあげる。すべてを可能にするイメージの力はプロの世界に必要不可欠。ももち氏の開くスト5のラウンジは、相手が決まっている大会前などを除き基本的に無制限である。無制限とは今ゲームを始めた人間でも、タイミングさえ合えばももち氏と対戦できる。対戦において初心者が取る行動ですら、頭の片隅にキャラ対策として置いておくのは損ではない。その人とのつながりが未来において自身の成長につながる可能性もある。

個人的にスト5の歴史の中で一番凄いと思うことは、忍ism選手育成プロジェクトの3人が今でもスト5の最前線で活躍している事。他の分野において、100名以上の応募があって、その中で3人、14歳14歳19歳の未成年の人間を採用した育成企画で、その3人とも育成に成功するなどありえないといっても過言ではない。人を育てるという事にかかわったことがある人間ならばこの凄さは分かるはず。育成を受ける人間本人の意志などの要素もあるけれど、何より人が育つ、続く環境がなければうまくいかない。人材育成とは未来を見る事。人の成長は自身も成長させる。

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チョコブランカさんの存在も大きい。彼女もまたプロ。彼女にしかできないことがあった。3人のうち1人が独り立ち。3人とも成績を出しているが、まだ独り立ちとはならないのだろう。格ゲーがメンタルゲーであるならば、その支えがしっかりしているのは強い。

Z世代へのリーチ力を強みに日本のeスポーツの裾野を広めていきたい

・スペシャリストとゼネラリストは、概念として「基本」と「応用」に近いものを感じる。成長とは「基本と応用の循環」ともいえる。基本をしっかりすることで応用の土台を作る。応用を行うことで、応用の一部が基本となり基本の幅が大きくなる。基本があるから応用が生き、繰り返す応用は基本となる。基本と応用が循環することでより安定が増す。安定性はプロにとって必要不可欠の要素。安定しているからプロともいえるかもしれない。無制限のラウンジを行えば強くなる!という単純な話ではない。ある一定のラインを超えた状態で、何が強さにつながるか?というのは明確ではない。そんな中でも基本的を100%こなすことは間違いなく強いし、視野を広げるという事もまた強い。

毎日更新を掲げていましたが、明日は空くかもしれません。随時加筆修正はいるのはご了承ってことで。次回も2人のプロゲーマーにスポットを。

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